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自分の本が書店に並んだ

この記事の所要時間: 67

先月末に共著者として執筆したCakePHPガイドブックが書店に並びました。

書籍を執筆するということはとても貴重な体験でした。以前から書籍や雑誌の記事を執筆したいという想いはありましたし、いずれ実現したいと思っていました。しかしそれはあまりにぼんやりとしたもので、目標というよりは憧れでした。それがひょんな事から執筆に参加することができ、本が出版されました。

いろいろな事があった出版への道のりでしたが、執筆に関わる前(実際に執筆するなど想像もしていなかった頃)に疑問に思っていた事が実際どうであったかについて書いてみます。

執筆のいきさつは?

そもそもなぜ執筆する事ができたか。これまで私は書籍どころか雑誌等に寄稿したことなども全く無く、まともに原稿を書いた経験はありませんでした。

何人かの人には「企画持ち込んだの?」とか聞かれたのですが、実は出版社側からオファーがありました。いや、ホントですよ。オファーはありましたよ。ありました、ありました、堂園さんに:-D。

知名度も何も無い自分にお声がかかるはずはありません。。。出版社から堂園さんへCakePHP本のオファーがあり、堂園さんから共著で執筆しませんか、とお声をかけて頂いたという流れです。

お話を聞いた時は是非やりたいと返答はしたものの、この段階では全くリアリティーが無く、自分(達)の本が出るかどうかは半信半疑といったところでした。

書く内容はどうやって決める?

出版社の担当の方と執筆者3人との打ち合わせ時に大枠を決めました。ここでは、3部構成にする、執筆者ごとに担当する決める、部の大まかな構成を話し合いました。目次構成などは以後オンライン上でWikiやMLを通じて決定しました。

書く前は目次だけどうやって決めるんだ?とか思っていたのですが、やってみると意外と決まるものですね。あとこの段階の目次は仮なので書き進めている中で変えていくのもアリです。

ちなみに私が担当したのは3部の応用編(Ajax除く)でした。私自身書きたい内容だったというのはもちろんなのですが、ここでは各章にそれほど繋がりが必要でなく、blogや雑誌の記事を書く感じで短いページ数の内容を数多く書くという作業だったので、書きやすいのではという配慮もありました。(実際これは助かりました。;-))

何を使って書くの?

3人ともWordで原稿を書き、MLで送るというパターンを取りました。書き方自体は執筆者が望めばいかようになるようです。今回は3人とも特にこだわりが無かったので、皆が共有しやすいようにこのような形になりました。

あと上でも触れましたが、情報共有はMLとWiki、原稿共有にはFTPサーバを使いました。

書くのって大変じゃない?

大変でした。;-)

調べて書く、書いて気になった箇所を調べる、というのはblogと同じなので(まあこれも大変ですが)、気にならないのですが、表現というか上手く文章にするのが大変でした。自分の文章力の無さを痛感しました。。。

また、少ないながらも投稿後すぐにアクセスやSBMで反応して貰えるblogとは異なり、章を書き終えてもすぐには反応が得られないので、気力を補うという部分が少ししんどかったです。ただこの点については共著だったおかげで、お二人に救われました。

書くための時間は早朝や夜中などのオフタイムが中心でしたが、仕事に余裕がある時は日中、事務所で書いてました。休日は午前中だけ書いて、午後から家族と過ごすような感じでした。

書く場所は事務所や家もあるのですが、カフェが一番はかどりました。あとこの頃は東京出張が多かったので新幹線の中も貴重な原稿書きの時間でした。自分の場合、全くプライベートな空間より少し公共の場の方が集中できて良かったです。(もちろんNCイヤホンは必須ですが;-))

報酬は?

本を書く話を友人にすると「印税生活やな!」とちゃかされるのですが、全くもってそんな事はありません。(いや本がアホほど売れれば別ですが、技術本なんで;-))

これまで本を書いたという人からは「儲からない」と聞いていました。(中にはオファーがあっても仕事の方が儲かるので断っているという人もいました。。。)

実際に提示された内容は書けませんが(・・・)、具体的な数字を見た時は率直に「それほど悪くはないんだなあ」と思いました。まあただ一つ言えることは、時給計算はしてはいけません。悲しくなります。

まあ何より「本が出る」という事の方が大きいですのでこれは納得です。

実際に本が書店に並んで

はじめはもっと感慨深いかと思っていたのですが、色々とドタバタあったのもあって、ホッとした気持ちの方が大きかったです。あと何だか気恥ずかしいような気もあります。

もともと本屋は好きなのですが、あちこちの書店に行くのがさらに楽しみになりました。先日ある書店でまさに目の前で本を手に取ってくれている人がいたので、思わず声をかけそうになりました。;-)

周りの反応は様々ですが、やはり技術系の方の方が受けが良かったです(お祝いケーキも頂きました!)。妻は書いている時は半信半疑な感じだったのですが、実際に書店で見た時は喜んで貰えました。

あといくつかのblogではレビューを書いて頂きました。blogやサービスに言及されるのとはまた何か違う感じがしますね。嬉しいです。

謝辞

色々とありましたが、こうして無事に本を書くことができたのは多くの方との関係があったからと思います。

まずid:shimookaさん。私がこの本に関わるストーリーはshimookaさんとの出会いが原点です。以前から本を書く事に対する憧れはあったものの、環境や状況のせいにして一歩を踏み出すことをしていませんでした。しかしshimookaさんの著作で同じような環境の人が実際に事を成し遂げているのを知りました。自分が単に言い訳しているだけなんだと悟りました。もちろんこの時点では執筆の話しなど全く無かったのですが、ここから流れが変わったような気がしています。

マイコミ出版の方々にはお世話になりました。ずぶの素人の私が執筆することができたのは皆さんのアドバイスのおかげでした。あと編集を担当していただいたT氏にはプロの仕事を見せて頂きました。(その成果は書籍に現れています!)

そして共著者である堂園さん、安藤さん。お二人との出会いなくしては今回の書籍はあり得ませんでした。きっかけそのものを頂いたのももちろんですし、内容や目次、原稿についても多くのアドバイスを頂きました。お二人の原稿はもちろんのこと、ML内でのやり取りや仕事の進め方など多くの事を勉強させて頂きました。書籍に限らずCake関係や開発などでまたご一緒できればと思います。(そろそろCakePHP勉強会やりましょうか!)

他にも多くの方にアドバイスや励ましを頂きました。皆さん本当にありがとうございました。

最後に実態の見えないよく分からない事に興じているダンナを明るく支えてくれている妻、いつも愛くるしい笑顔で父を励ましてくれた2人の娘にありがとうと言いたいと思います。ありがとう。

# というような謝辞をいつか書いてみたかった:-D

# 謝辞ってみんな同じような事かくよな、と思ってたけど、なんだか自分もこういう気持ちになった。:-p

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コメント (Close):8

shimooka 07-11-10 (土) 1:10

おめでとうございます&お疲れさまでした~:-)
つか、こっ恥ずかしいですわww

私の場合、社内ニートでなければ書けなかったと思います。まあ、家族の支えがなければ、ホンマに大変ッスよね。感謝感謝です。

ということで、本は(予定通り?)早々と嫁に持って行かれました。。。orz

shinbara 07-11-10 (土) 1:59

もろもろありがとうございますー。

> まあ、家族の支えがなければ、ホンマに大変ッスよね。感謝感謝です。
いやあホントそうですよね。

> ということで、本は(予定通り?)早々と嫁に持って行かれました。。。orz
奥様からのレビューお待ちしております:-D

yando 07-11-10 (土) 2:26

いやぁほんと色々な事がありましたね。
僕も最初にCakeを勉強会で紹介した時はここまで来れるとは思っていなかったです。
書籍によってCake自体がうまく盛り上がってくれるといいですね。

shinbara 07-11-10 (土) 2:46

いろいろありましたねー。
あんなことやこんなk(ry

えー、打ち上げしましょ、打ち上げ。;-)

ゆどうふ 07-11-11 (日) 17:55

お(・∀・)め(・∀・)で(・∀・)と(・∀・)うございますー。

> はじめはもっと感慨深いかと思っていたのですが、色々とドタバタあったのもあって、ホッとした気持ちの方が大きかったです。

なんだかとてもよくわかります。。。w
感に入るまで時間がかかりますよね(^^;

速攻で予約して買ったんですが、オフィスのMy棚に並べた直後に持ち去られて、自分自身が未だ読めてないという。。。orz

なにはともあれ、お疲れ様でした(><。)

shun 07-11-12 (月) 14:23

新原さん、執筆お疲れ様でした。新原さんならではの鋭い切り口で重要な情報をページに詰め込んでくださったと思います!これからの時代は、「PHPフレームワークに何を使うか」ではなくて、「フレームワークで何を作るか?」という時代デスネ。
今後ともよろしくお願いします。

nuffy 07-11-12 (月) 20:37

おめでとう御座います!
紙媒体に執筆するって言うのは何となく憧れますよねー。仕事のドキュメント書きだけであれだけイヤだと言う事から想像するだに偉い大変そうですけど。

普段Ethnaしか使ってないんですが、記念に購入しますたので勉強会等でサインお願いするかもしれませんので宜しくお願いします:)

shinbara 07-11-13 (火) 7:46

ゆどうふさん:
ありがとうございますー。
アンド ゆどうふさんもおめでとうございますー。

> 速攻で予約して買ったんですが、オフィスのMy棚に並べた直後に持ち去られて、自分自身が未だ読めてないという
ウチもフレームワーク本は買っているのですが積読状態です><

shunさん:
shunさんもお疲れさまでした!
いろいろとお世話になりました。これからも各所でよろしくお願いします!

> 「フレームワークで何を作るか?」
ですね。個人的には作るべきものに合わせて
フレームワークを選択するというアプローチもありだと思います。

nuffyさん:
ありがとうございます。
ドキュメント書きは大変ですよね。。。
私も苦手でしたが、今回の執筆を通して
少しだけ苦手意識が克服できました。
# まあコード書いてる方が楽ですが;-)

サイン(w はご勘弁を。。。

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